グリム童話を読んでいます。
いくつか一定のパターンがあり、結構、残酷な話ばかりで怖いです。 でも童話ですから、極端な話を展開することで、 子供への道徳教育的な意味合いであることは間違いないでしょう。 たとえば、欲と因果応報ということでしょうか。 器量の良い娘が器量の悪い娘をもった継母にいじめられて家を出る。 そこで出会った人や動物に助けられて善行を積み、富を授けられて帰宅する。 それを知った継母が器量の悪い実の娘に同じことをさせて富を得ようと試みる。 しかし器量の悪い娘は心も器量が悪く善行を行わず、自分勝手に振る舞うので、 富とは逆のものを授けられて帰宅し、継母ともみじめな最後を遂げるというもの。 この富は時に王子様との結婚であったりということもありますね。 家の中に幽閉され、王子様のパーティーには行けない状態にされても、 そこへ動物たちが味方して魔法の力で綺麗な服を用意されてパーティーに行き、 王子様の目にとまるというパターン。 また別のパターンでは、必ず、おじいさんよりもおばあさんの方が欲深いとか。 その欲の深さといったら底はかとなく、結局は元のみじめな姿に戻ってしまったり。 あるいは不気味なおばあさん(妖婆)が出てきて、善や悪を使い分ける等々。 どのパターンでも動物との駆け引きが重要な要素を占めているようです。 これらの動物は交渉相手としての存在であり判断基準でもあると思いますが、 動物とのやりとりの中に人間の欲を介した善と悪の展開が見られます。 不思議な世界への入り口は井戸に落ちたところからだったりして、 異次元へ行ったり来たりできるところも面白いです。
by jasmine_herb
| 2009-12-02 22:46
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